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「まなざし」広島上映実行委員会



今月4日にいきなり始動した「まなざし」広島上映実行委員会の話が、少し進展しました。
日時は、11月の月曜日で(日にちはまだ未定)、時間は19時~で、場所はまちづくり交流プラザ(広島市中区袋町)になりそうです。
料金は、1000円です。事務局長は私。
上映場所がきちんと押さえられましたら、再度ここにアップしたいと思います。
皆さん、ぜひお越しください。
必ず、上映致します。
服役を終えた父を介護する娘、その葛藤の果てに見出したもの
介護をテーマにした映画は数々ある。その多くは介護する人とされる人との人間関係がコミカルに、あるいは涙を誘うほどにドラマチックに描かれる。けれど、この作品は、そんな娯楽色の強い作品とは一線を画している。
介護職員として田舎町で暮らしている一人の女性。その平穏な日常は、服役していた父親の出所により終わりを告げる。父親は長期の服役生活で寝たきりになっていた。娘は悩んだ挙句、父親を家に受け入れ介護をし始める。
カメラはそんな女性と父親を淡々とリアルに映し出すのだ。展開されるシーンも、ほとんどが女性の家の中。そして、排せつと食事のシーンが定点観測のように日を追って映し出される。父と娘との間には、ほとんど言葉もない。
介護をすればするほど、ふたりの溝は深まり、心がすさむ。切ない。介護職であれば、この映画は身につまされるだろう。この先、良いきざしはまったくないのか――。しかし、そうではなかった。限界まで疲れはて、すさんだ娘は、ある日、変化する。
人生は、いいことばかりではない。むしろつらいことがたくさんある。でも、たとえ希望を失い、自分を見失ったとしても、「人生は少しずつ、少しずつよくなっていく。それを教えてくれるのが、介護という行為だ」と、監督は言う。
監督は、介護をテーマにした映画を撮ろうと決心してすぐに、実際に介護職となった。最初はグループホームに勤務し、今は介護福祉士となり、訪問介護に従事する。なぜ、そこまで?
「介護現場は、人間にとって最も大事な“生きることと死ぬこと”を学べる場です」と監督は言う。決してきれいごとでは済まされない。しかし、きれいごとではないからこそ、そこに真実がある、と。
読者の介護職の多くは、日々の仕事に悩みを抱えているはず。
「悩んで悩んで、悩みぬいた先には、必ず人としての成長がある。人が人と共に生きる上で何が一番大切なのかを教えてくれる。それが介護という仕事」と、介護職である監督が、背中を押す。
介護を通じて、この父娘はどうなっていき、そこに希望はあるのか?「ラストシーンの解釈は、映画を観る方の想像や感性に任せます」。観ないでいられようか、介護職なら!

熱い思いで映画を製作する卜部監督は、映画制作にあたり、主人公の女性をだれにするか、悩んでいた。演技力のあるベテラン女優を起用したいのはやまやまだけれど、予算は限られている。そんなとき、根岸季衣さんの事務所が、自ら根岸さんの出演を名乗り出てくれたのだ。数々のオファーの中から名女優がこの作品に「ぜひとも出演したい」と言ってくれたとは驚きだ。
「根岸さんは、前年に自身のお父様を亡くされたそうなんです。介護をするために家を整え、自分の時間も調整したところで亡くなられ、とても無念だったそうで、その思いを本作品に込めてくださる、と。とてもありがたかったですね。一も二もなく、お願いしました」と、卜部監督。
介護職という設定で、鮮やかな手つきのオムツ替えシーンが何度も出てくるのも印象的だが、演技指導は監督が自ら行ったという。
「根岸さんは、お父さんの形見だと言うグリーンのベストを着てこの撮影に臨みました。はたから見ていても、根岸さんが本当にお父さんをいとおしく思っていたのがわかります」。そんな根岸さんの演技も、こころゆくまで堪能したい。 <三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

 

 



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